オーガニック認定パフュームコスメブランド「Hiroko.K」の主宰で、南フランスのLABOにてオーガニック香りを開発する調香師であり、ナチュラルオーガニックコスメの開発者。そして、アロマセラピーアソシエイツを百貨店で展開し、いちはやくナチュラルコスメ(オイル美容)を広めた人物。Hiroko Kondoさんに聞く、取り入れたくなるスキンケアやオーガニック香水、について連載インタビュー。
Ashley読者の皆さん!もうこれでお肌の悩みの解消や正しいオーガニックオイルの使い方、香水の歴史や魅力まで全てを知ることができるかも!? なんとなくの知識よりプロフェッショナルから教わるものって本当に貴重な体験。Hirokoさんのインタビュー連載をぜひお楽しみください。
HIROKOさんとはじめてお会いしたのは、2017初秋。ライフスタイルブランド「MR.ミスター」・代表みかさんの紹介でHIROKOさん自信のブランドアイテムの[香る会]でイベントセミナーでした。見るからにオーラがある方で、その香りのお話の内容に、どんどん吸い込まれていくような感覚を、今でも覚えています。香水の歴史の話、オーガニックの定義や香りのブレンド等、楽しい時間はあっという間に過ぎていくものです。そんなHIROKOさんからのアドバイス。必見です!
HOLY NIGHT クリスマス / キリストを讃える香り
12月の寒い夜、冷たい風が吹くなかですが、夜空の星を見上げてみましょう。冬の寒い日の空に輝く星たちは、光が冴えてキラキラと輝いています。イエスさまもきっと綺麗な星と月の輝く夜にお生まれになったのでしょう。有名なお話に、イエスさまが生まれた時、偉大なる救世主(王)様がお生まれになったことを知り、遠い東の国から三人の賢者(博士)が貴重な香りを持ってはるばるお祝いに訪れました。
そのお祝いの品は「乳香」といわれる、かぐわしい香りのする香木からとれる樹皮です。貴重な香りであり、フランキンセンス(乳香)の香りをお届けになりました。また三人のうち一人は、没薬という薬も持ってきたのです。香りと王の関係はとっても深いもの。

東方の三賢者がイエス キリストが生まれたお祝いに持って来た フランキンセンス 乳香の塊
そして、王が王になる際に臨む戴冠式には欠かせない儀式がありました。王冠を被る前に必ず行われていた大切な儀式です。
『オイルを注がれる者、それは選ばれし者のこと』
王になるためには、王冠を被る前に、選ばし者の儀式として、オイル香水を頭から注がれる必要があったのです。きっとそれはかぐわしい香りのする「香油」だったことでしょう。この儀式はナポレオンの時代まで続いていたと言われます。
イエス・キリスト様も注がれた「香油」
「キリスト」というギリシャ語の意味は「救世主」。
イエスという名の救世主。
それがイエス・キリスト(Christ )様なのです。
イエス様の頭から香油を注いだというエピソードは、マタイによる福音書第26章に出てきます。『オイルを注がれる者、それは選ばれし者の事』
この貴重な香油は「聖油」とも呼ばれ、一壺の香油は、当時の労働者の一年分の報酬と同じぐらい高価であったと聖書に記載されています。マタイ福音書、マルコ福音書、ヨハネ福音書には、いかに昔から聖者に香油を捧げられてきたかが記載されています。
いずれの場合も、香油は女性からイエス様へ捧げられています。昔から女性は美しい香りを手に入れて、それを大切なときに使っていたのですね。また植物オイルには傷の痛みを癒す効果があるとも言われ、イエス様も最後の苦しみの前に、貴重なオイルを浴びて癒されただろうと思います。
「香油」というのは選ばれしものが、衆人から愛され、注がれていた貴重なものなのです。香油というのは、オイルに香りのもとを溶かした「オイル香水」のこと。香りは聖なるもので、邪気を払います。古代から中世まで、オリーブオイルが生活を支えています。肌に栄養を与え、太陽に焼けた傷んだ肌を、保湿して癒していました。
現代では、サンフラワーオイル、グレープシードオイル、アルガンオイル、などさまざまな種類が使われています。世界中でも、各地にそれぞれの特産品があります。日本では、ゴマ種オイル、椿種オイル、菜種オイルなどです。もっと古くは、神代の時代から使われてきた、麻から採るヘンプオイルもあります。
植物オイルに香木や、草、花を漬け込んだものを「香油」と呼んでいました。香木は、ヒノキやサンダルウッド(沈香)など、ローズマリーやセージなど香りの高い葉や茎、花はジャスミンやローズなどが有名です。それらの香りを漬け込むオイルはオリーブオイルなど昔から愛されている植物オイルです。キリストが香油を頭からかぶり、浄化されたということも聖書に書かれています。

香油ブレンドの香りの材料
「香油」「オイル香水」は美肌作りの基本でありながら、最高の結果を生み出すと私は信じています。外からの汚れを身につけないように、美しい香りのベールであなたを守っています。香りが身体の周りを漂っている間は、あなたをスピリチュアルな意味でも、邪悪なものからあなたを守ってくれていると想像してください。あなたが動く度に身体全体から風に運ばれるあなたの香り。それを残り香(のこりが)ともいいますよね。
美容促進のための「オイル香水」
香りを漬け込んでいたオイルですが、古代ではオリーブオイルが使われていただろうと思います。オイル香水は「アロマオイル」であると言ってしまうと、ロマンティックさが欠けるように思いますが、「香油」と表現すると、とたんに歴史を感じませんか?何千年の時を経てもなお、中東の国々で愛されている、貴重な香りのイメージが広がってくるようですね。
アロマオイルとオイル香水の違いは、簡単に言うと、香料のブレンド手法の違いです。
香水の香りになるブレンドには「トップノート」「ミドルノート」「ベースノート」という決まった手法があります。人工香料でこれらのブレンドをすると、トップノートからミドルノートへ、そして最後に香るのがベースノートだと言われています。
私がオーガニック香料を使ってブレンドするときに気をつけていることは、肌に残って香ることです。体臭をおさえるのに、ベースノートと言われる深い落ち着いた香りに、スパイスの効いた苦味のある香料もブレンドします。そして、その3段階の組み合わせが混じって、中心になるキーの香りに幅をもたせることで、この幅の揺らぎを感じるようにブレンドしています。
「香油」「オイル香水」は美肌作りの基本でありながら、最高の結果を生み出すと私は信じています。Hiroko.Kで扱っている「バランシングオイル」は、古代から使われてきた「香油」をベースにしています。

100%天然ナチュラルオーガニック成分、香りはCOSMOS (INTERNATIONAL ORGANIC NATURAL LICENSE ) 認定のオーガニックの美しい香り。その香りが肌に残り、心地よい素肌で過ごせます。
愛される、香る人になってください。
Hiroko.Kでは あなたのライフスタイルにあったたくさんの香りをご用意しています。