さて、今年もアカデミー賞の時期がやってきました。
今回紹介する映画は、昨年のアカデミー賞で見事作品賞に、、、いえ、残念ながら受賞とはならなかった『スリー・ビルボード』という作品です。
実際に作品賞に選ばれた『シェイプ・オブ・ウォーター』も素晴らしい作品なのですが、個人的には今作こそオスカーにふさわしい作品だと思ってます。
この作品を劇場で観た時にあまりにも衝撃を受けて、横の方に座ってた知らんオバちゃんに共感を求めて笑みを送りましたもんね。向こうは気づいてなかったけど(笑)

(c)2018 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved
タイトルの『スリー・ビルボード』ですが、ビルボードってのはアメリカの道路沿いに大きな看板が立ち並んでいるじゃないですか、車で通り過ぎる人が見るための。
その3枚の看板って意味なんです。
主人公は娘を残忍な方法で殺されたお母さんで、犯人はまだ捕まってないんですね。
なので、そのお母さんは看板の広告料を払って、地元の警察に向けた抗議のメッセージを掲げるのです。
そこから、物語は始まっていきます。

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そのお母さんを演じるのは、フランシス・マクドーマンドさん。
過去に『ファーゴ』という作品でアカデミー賞主演女優賞を受賞した経験のある彼女は、今作でも見事二度目のオスカーを受賞されています。
授賞式でのスピーチも本当に素晴らしくて、ぜひネットに転がってると思うのでチュックしてみてください。
僕もさっき見直したんですけど、感動して涙ぐみました。
劇中では、どんな嫌がらせをされてもヘコタレない強い母ちゃんを熱演されています。

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この作品がズバ抜けて面白いのは、予想の斜め上を行く展開が待っているからです。
このキャラクターは共感が持てるし、応援したいと思っていたけど、あれれ??
この根性曲がってるキャラは最終的にバチが当たるんだろう思ってたら、あれれれ??
みたいに、想像してた物語の流れから、どんどん違う方向に話が転がっていくんですね。

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あまり詳しい話をしてしまうと、この作品の面白さが半減してしまうので、これ以上突っ込んだ話はできませんが。
今作に登場する3人の主要なキャラクターには、表向きの性格や人間性ではなく、その裏側に誰にも言えない秘密を抱えています。
3枚のビルボード=看板の表側からは見えない、本当の真実を知った時、あなたの心にズシンと響くものがあるでしょう!
劇中のあるシーンで出てくるオレンジジュース、まさかオレンジジュースで泣く日が来るとは思ってもいませんでした(笑)
とても優れた作品です、ぜひご覧になってください!!