ワールドカップも終わり、日本代表の大活躍に列島が湧きましたね。

そして、話題になったのが日本代表の綺麗に後片付けされたロッカールームやサポーターのゴミ拾いの習慣。日本人にとっては普通とも思える習慣が諸外国の方に再評価されたような気がします。

 

今回紹介する『KUBO / クボ二本の弦の秘密』も、日本の古くからの風習や文化へのリスペクトから生まれたような日本愛に溢れる作品です。

最近多いんですよね、日本をフューチャーした海外の映画が。

スティーブン・スピルバーグ監督の『レディ・プレイヤー1』(当サイトのAKIKOさんの記事を御参照ください!)も日本のアニメやゲームにスポットを当てた作品だし、ウェス・アンダーソン監督のストップモーション・アニメ『犬ヶ島』も日本を舞台にしてて、日本大好きな監督のこだわり満載でしたもん。『パシフィック・リム アップライジング』も最後の決戦の地は日本だったしなぁ。

これ、全部今年の上半期に公開されていて、海外の人に日本の文化を褒めてもらえるのはもちろん嬉しいんだけど、それを日本の映画から発信できればもっといいのになぁ、なんて思ってみたりもします。

 

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さて、KUBOの話に戻りますね。

主人公KUBOは三味線の音色で折り紙を自由自在に操る不思議な力を持った男の子。

幼い頃、闇の魔力を持った祖父によって父親と片目を奪われ、今は最果ての地に逃れ母親と暮らしていた。

しかし、そこにも闇の魔力の追っ手が迫り、命からがら逃げ出したKUBOの大冒険が始まるというファンタジー活劇です。

 

この映画、何がすごいってね、いわゆる人形劇なんですよ。

ストップモーション・アニメの中で主流なのは『ひつじのショーン』みたいなクレイアニメ(粘土アニメ)なのですが、今作はパペット・アニメーション、人形をちょこっとずつ動かして秒刻みで撮影を繰り返すんです。

まあ数字が物語っているのですが、1週間でたった3秒程のシーンしか撮影できないんです。撮影時間は1149015時間(何日やねん!)、主人公KUBOの表情の数は4800万通り、たった一つのカットで使用された顔の最大個数408個、この数字以外にも想像を優に超える労力が注がれているのです。

 

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上の写真、何だかわかりますか?

そうです、灯籠流しなんです。その他にも折り紙や浮世絵、三味線やお盆参りなど、日本人にはお馴染みの光景が、人形劇の世界でとても美しく描かれているんですね。

特に冒頭、主人公が操る折り紙のショーがあるのですが、そのシーンが本当に華麗で躍動感があって心躍りました。

 

この作品、吹き替えで観るか、字幕版で観るか、悩みどころでしてね。

子供も楽しめるのでピエール瀧さんの声優も上手でオススメですが、マシュー・マコノヒー、シャーリーズ・セロン、レイフ・ファインズといった豪華アカデミー俳優競演の字幕版がより一層楽しめる気がします。

まあ、どっちも楽しんで頂きたいですね!

 

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ちなみの今作はスタジオ「ライカ」というアニメーション会社が制作しているのですが、もしこの作品を観てパペット・アニメーションの世界にハマってしまった方がいたら、過去作に『コララインとボタンの魔女』、『パラノーマン ブライス・ホローの謎』など同じ会社が作ってる映画があるのでそちらもチェックしてみて下さい。面白いですよ!

 

人形劇、パペットアニメと聞くと子供向けの映画なんじゃないかって印象を受けますが、全くもってそんなことはありません。ストーリーもスケールの大きさもその見事な映像美も、子供大人関係なく感動できるレベルの高い作品だと太鼓判を押します。

 

では、あまりにもこの映画が好き過ぎて、下手くそですが自前のイラストを書きましたので最後に載せておきますね笑

きっと想像を絶する世界ですよ、ぜひ覗いてみて下さい!