【フランス・アルザス地方#2】わざわざ行きたい! オーベルジュ「L'Auberge de l'ill 」 Click to Tweet

 

アルザスの隠れ家『L’Auberge de l’ill  オーベルジュ・ド・リル』

 

前回ご紹介したアルザス地方南部の『COLMAR コルマール』から車で30分ほど北上すると、ライン川の支流イル川の畔に小さな『ILLHAUSEN イローゼン』という村があります。

 

©︎Tabi-Mari

 

まるでその存在を知られることを拒んでいるかのようにひっそりと佇んでいる静かな村。

人口550人程の小ささですが、美しく保たれた家並みや色鮮やかな花々で飾られた村の様子から村の人々の秘めたプライドを感じます。

 

©︎Tabi-Mari

 

村を流れるイル川の畔りは印象派絵画のような景色。

ほっこりとした気分にさせられます。

観光名所も何もない小さな村なのに、わざわざ訪れるという人々の目的は、、、?

 

 

グルマン憧れのレストラン

『L’Auberge de l’ill  オーベルジュ・ド・リル』

©︎Tabi-Mari

 

アルザスの老舗レストラン『L’Auberge de l’ill / オーベルジュ・ド・リル』は1949年創業。

ミシュラン3ツ星を50年以上(1967〜2018)も獲得し続けてきた名店です。

日本でも三國シェフ率いるひらまつグループが東京や名古屋に支店を展開しています。

残念ながら今年(2019年)の審査では2ツ星に降格してしまいましたが、それでも50年以上も3ツ星をキープしてきたレストランは同じアルザスの名店「ポール・ボキューズ」と「オーベルジュ・ド・リル」の2店舗だけだそうです。

 

フランス発祥の「Auberge オーベルジュ」

©︎Tabi-Mari

 

そもそもオーベルジュとは宿泊施設を兼ね備えたレストランのこと。

その多くは辺鄙な片田舎にあり、その土地ならではのローカルな食材、調理法によるお料理を楽しみとして滞在することが目的で『美味しい食事のためなら辺鄙な場所でも足を運ぶぞ!』という食いしん坊なフランス人ならではの旅の楽しみ方というわけなのです。

日本なら民宿や料理旅館といったところでしょうか。

 

今回は、6年前(2013年7月)に訪れた時の記憶を呼び起こしてご紹介します。

 

©︎Tabi-Mari

 

『L’Auberge de l’ll  オーベルジュ・ド・リル』はアルザス地方の伝統的な建築様式。

ミシュラン3ツ星レストランからイメージするような華やかさはありませんが、この地方の伝統を守り続ける愛情とプライドが伝わってくる気がしました。

 

©︎Tabi-Mari

 

同じ敷地内には併設ホテル『Hotel des Berges オテル・デ・ベルジェ』もあります。

 

©︎Tabi-Mari

 

美しく整えられたお庭を愛でながらエントランスへ進んで行くというアプローチが素敵♡

わくわく気分が高まって、スキップでもしたい気分に(笑)

 

©︎Tabi-Mari

 

フランスの紫陽はとても色が鮮やか

 

©︎Tabi-Mari

©︎Tabi-Mari

 

お庭に面した川畔の風情がとにかく素敵で、心が奪われてしまいました!

まさに物語や絵画の世界

とにかくうっとりです… (*´꒳`*)

 

 

お庭でのんびり過ごした後は、、、お待ちかねのディナータイム★

©︎Tabi-Mari

 

レストランに一歩入ると、温もり溢れるゆったりとした空気感に包まれました。

迎えてくれるスタッフのスマートな対応も心地良く流石です!

この日のゲストは、殆どがドイツやフランス人の先輩方で若僧は日本からの私達だけ。

貫禄あるゲスト達に混ざってちょっぴり緊張しつつも、お楽しみのメニューを開けば、、、

「これにしようかな? 」「あ!こっちも良いなぁ、、、」

私は、このメニュー選びに悩む「トキメキの時間」がとにかく大好きです♡

レストランの空気感やスタッフの対応が心地よければ、お料理への期待値が高まって、

メニュー選びに悩む時間は至福の時間になるんです。

今回は、レストランどころかイローゼンの村に到着した時点からトキメキまくり!

なんだかんだと悩む時間を楽しみながら、お試しコースの『デギュスタシオン』をチョイス。

ワインはもちろんアルザス産の白ワイン「リースリング」で。

 

<デギュスタシオン>

スープ/前菜/魚料理/肉料理/チーズ/デザート

 

オマールのポタージュ            海老トースト

 

 

魚料理(鯛)                肉料理(ラムだったかな?)

 

   

チーズの盛合せ(好きなものをチョイス)   デザート(バニラとラズベリーのソルベ)

 

<ワイン>

ワイナリー:Marcel Deiss / マルセルダイス

品種:Burlenberg / バーレンベルグ(畑名)の Reisling / リースリング

   

伝統と探究心がほどよく融合した心温まる料理

フランス・アルザス地方のわざわざ行きたいレストラン「オーベルジュ・ド・リル」で愉しんだお料理は、伝統的なフレンチにちょっぴりオリエンタルなエッセンスを効かせたりと「西洋と東洋のハーモニー」を感じるメニューでした。

今でこそ、一流フレンチに当たり前のように取り入れられている「和のテイスト」ですが、2013年当時はそれほど浸透したスタイルではなく、その先駆けだったと思います。

小さな村で守り続ける伝統と枠にとらわれない未知への探究心が違和感なく融合している心温まるお料理でした。

辺鄙な場所でもわざわざ行きたい!オーベルジュ『L’Auberge de l’ill / オーベルジュ・ド・リル』は、ミシュランスター・シェフのお料理はもちろんですが、お料理を愉しむ前から始まる心を揺さぶる時間や心地よいおもてなし等、五感の全てが悦ぶトキメキに溢れた場所でした。

 

おまけ

併設ホテル『Hotel des Berges オテル・デ・ベルジェ』の朝食

川畔に面したテラスで自家製の焼きたてパンやハム、ヨーグルトなど

これまた贅沢な時間! 私的には「世界一美味しい朝食」でした♡

追加料金では、ボートに乗って朝食をいただくことも出来ますよ。

 

©︎Tabi-Mari

  

 

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