気づけば賑やかに鳴いていた蝉の声も少なくなり、夜には鈴虫が鳴き始めていました。
まだまだ残暑の厳しい毎日ですが、秋の気配も感じられるようになりましたね。


初夏に飲みたいリースリング = スイス(前編) =


さて、今回はウチタビ「初夏に飲みたいリースリング」の最終回となります。

これまで4回にわたって、ライン川流域のリースリングの銘醸地 ドイツ〜フランス・アルザス地方へと旅してきましたが、いよいよ、この旅の最終地スイスです! 

スイスワインを片手に(気分で)ライン川の源へ向かう旅へと出発で〜す ♪ ( ´θ`)ノ



これまでのウチタビ「初夏に飲みたいリースリング」は
こちらから



今回のルート(ドイツ語圏スイス)

バーゼル 〜 ボーデン湖周辺 (前編)〜 マイエンフェルト 〜 クール 〜 氷河特急 〜 アルプ峠・トマ湖(ライン川の源)〜アンデルマット(後編)

前編のルートは、バーゼル 〜 ボーデン湖周辺まで。


最終回と言いつつ、スイスの旅も内容が盛り沢山になってしまったので、前編と後編に分けてご案内します!前編では、フランスのアルザス地方とドイツに接するスイス北西部のバーゼルから、ライン川を東へと遡り、ボーデン湖周辺へと訪れます。



3つの国が重なる国際都市 バーゼル


街の中心をライン川が流れるスイス北西部の古都バーゼル。
フランス、ドイツとの国境に接する国際的な街で、スイスで三番目に大きな都市です。


スイス最古の大学がつくられた中世時代から学芸や文化の中心地として多彩な産業が発展した街で、個性的なミュージアムやプロジェクトが多いのも特徴。

また、有名な宝飾時計見本市「バーゼル・ワールド」などの国際展示会や国際会議が多く開催され、スイス国内最大規模の 「ワイン・メッセ」も30年以上続いています。ワインメッセにはスイス全土のワインセラーが参加し、世界中のワイン4,000種類以上が集められるとのこと。

一般入場料金(12CHF程)を払えば誰でも入場できるそうなので、ワイン好きの方は「いつか行ってみたい場所リスト」に入れましょう!




3つの国が重なる国際湖 ボーデン湖


バーゼルから東へとライン川を上ると、スイスとドイツ、オーストリアとの国境をなす巨大な湖(536㎢)ボーデン湖に到着。


ボーデン湖は、ヨーロッパ有数の温暖なリゾート地として人気のエリア。
湖の周辺は、スイス、ドイツ、オーストリアの3カ国にわたる観光スポットがあります。

今回はスイス側のボーデン湖周辺でおすすめのスポットに立ち寄って行きましょう!



ライン川沿いの古都 シャフハウゼン


水運交易で栄えた古都シャフハウゼンでは、中世時代から残る壁画や彫刻が美しい館が建ち並ぶ旧市街や、周囲に広がるブドウ畑、ライン川が一体となったすばらしい風景が楽しめます。


そして、シャフハウゼンを有名にしているのが近郊にあるラインの滝。


ヨーロッパ最大の水量を誇る名瀑で、詩人ゲーテも讃える景勝地としても世界的に有名な滝。
落差は23メートルしかありませんが幅は150メートルもあり、その大きさと迫力に圧倒!



ぜひ、この滝の迫力を動画サイトで体感しましょう!(音が出ます)




次は、ボーデン湖から少し内陸へ入り、世界遺産に登録された修道院がシンボルのザンクト・ガレンにも足を運びましょう。




世界一美しい図書館を持つ修道院の街 ザンクト・ガレン

©️Switzerland Tourism

ザンクト・ガレン修道院の創設は8世紀に遡り、文化と科学知識が集結された学問の総本山として中世ヨーロッパにその名を轟かせていました。

©️Switzerland Tourism

現在は修道院としての機能は失っていますが、バロック建築の傑作といわれる大聖堂や、壮麗なロココ調の広間が印象的な修道院付属図書館は必見です。


テキスタイルの歴史を伝える「ザンクト・ガレン織物博物館」

©️Switzerland Tourism

また、ザンクト・ガレンは昔から繊維産業が発展してきた街としても知られていて、8世紀には麻・亜麻織物産業が始まり、19世紀には精緻な刺繍やレースの産地として広く知られるようになりました。 

その歴史を伝える「ザンクト・ガレン織物博物館」も見どころのひとつです。




さて、そろそろスイスワインのお話をしましょう!

スイスワインは日本の市場にはあまり出回っていないので「スイスでワインが造られているの?」「スイスワインって美味しいの?」と思う人もいるかもしれません。

©️Tabi Mari



スイスワインは希少価値の高いワイン

©️ Tabi Mari


実はスイスでは、全26の州で約250種類ものぶどうを栽培しているワイン大国。
そのブドウ畑の多くは、湖のそばや山間部の急斜面といった厳しい自然環境の下にあり、作業は全てが人力 ( ̄O ̄;) さらに、一定の品質を保つために生産量が制限されるため、ほぼ国内消費で終わってしまうというワイン。

このような事情から、スイス国外ではなかなかお目にかかれない希少価値の高いワインというわけなのです。


スイス・ライン川地域(ドイツ語圏)のワイン


今回の旅のルートになっている「スイス・ライン川地域」のワインは、生産量は少ないもののコンテストで賞を獲得するような高品質なワインがつくられています。 

フレッシュで爽快な辛口ワインが主流で、ラインヘッセンやラインガウなどのドイツ・ライン地方の代表的なワインの特徴を持っていると言われます。

赤ワインの生産量が多めで、特にピノ・ノワールで造られる赤ワインが秀逸。
白ワイン用の品種では、リースリング・シルヴァーナ(ミュラートゥルガウ)が主流で、リースリングは少なめです。

© AWMB / Oberleitner


リースリング・シルヴァーナ(ミュラートゥルガウ)は、ボーデン湖近くトゥルガウ出身のスイス人植物学者ヘルマン・ミュラー氏によって1882年に開発された白ワイン用交配品種で、リースリングとマドレーヌロイヤルを掛け合わせたハイブリッド品種。

ミュラートゥルガウの白ワインは、少し緑がかかった淡い色で、青リンゴやマスカット、トロピカル系の香りを感じます。軽やかでフルーティなものが多く、クセの無いティーンエイジャーのような味わいが食事に合わせやすくデイリーワインとして人気です。

もちろん、リースリングから生まれたハイブリッド品種ですから、今の季節にぴったりな爽快なワインです!


また、冷涼な気候に適している品種なので、日本の東北地方や北海道のワインにも多く使用されています。

日本でスイスのミュラートゥルガウやリースリングの白ワインを入手するのは難しいかもしれませんが、ドイツやオーストリア、日本産のミュラートゥルガウの白ワインで夏の終わりを愉しんでみてはいかがでしょうか?




さて、スイスワインの旅(前編)はこのあたりで、、、
次回は、ウチタビ「初夏に飲みたいリースリング」の最終回(スイス 後編)

スイス北東部のグラウビュンデン州 〜 ライン川の源「トマ湖」へと旅します!

©️ Tabi Mari


Prost und Gute Reise ! 
〜 乾杯、そして良い旅を!〜

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