「ナニこれ?」からはじまり、

どんどんその魅力にハマってしまうコーデックス(塊根植物)

今回は、ぽってりとしたフォルムだけではない

コーデックスの魅力についてのお話。

 

▲キフォステンマ・ウター マクロプス/ 成長期:夏/ 原産国:アンゴラ

 

 

コーデックスとは、アフリカ大陸(主に南アフリカやマダガスカル)などの

乾燥地帯に生息している根や幹が肥大した植物。

星の王子様に出てくるバオバブもコーデックスプランツの一つです。

 

▲ペラルゴニウム・トリステ/成長期:冬/ 原産国:南アフリカ

 

 

日本に輸入されるほとんどが希少種というコーデックス。

こちらの“エンセファラルトス ホリダス”も

その希少性と野性味あふれるフォルムが人気の植物。

ホリダスは南アフリカに生息し、

現地では幹に含まれるデンプンを食用に使うことから年々数が減少し、

今では絶滅危惧種に指定されています。

 

▲エンセファラルトス ホリダス

 

 

また、こちらのコミフォラ・sp. エイルは

紛争の続くソマリアに生息する植物。

危険と隣り合わせの中、運び出される植物たちは

そりゃ貴重ですよね。

 

▲コミフォラ・sp. エイル/ 成長期:夏

 

 

原産地で採取された植物は、

根をカットした状態でコンテナに入れられ、

ある程度数が揃ったころ船便で発送されるそうです。

発根していない この状態で購入することもできますが、

日本の環境とは全く違う乾燥地帯から来た植物は環境に耐えられず

発根できないまま枯れてしまうことも多いので、

初心者にはリスクが高すぎることでしょう。

はじめてコーデックスを購入する際には、

ちょっと値は張りますが、

専門業者より発根したものを購入することをオススメします。

 

▲ぺラルゴニウム・クリンガルドテンセ/成長期:冬/ 原産国:ナミビア南西部

 

 

困難な状況で日本に運ばれてくるコーデックス。

その次は根が出るかの問題。

そして、きちんと育てているつもりでも

根腐れや急な変化で育たないこともあります。

 

▲ペラルゴニウム・ミナビレ/成長期:冬/ 原産国:ナミビア

 

 

“手がかかるからこそ、育てる側にも気合が入る”

管理が難しいからこそ、成長期に入り小さな葉が出てきたり

花を咲かせた時の喜びはひとしお。

コーデックスは個性的なフォルムだけではなく、

手に入れるまでの背景や、

育てていく過程も含めて魅力的なのかもしれません。

▲ユーフォルビア・アンボボンベンシス/ 成長期:夏/ 原産地:マダガスカル

 

 

春から成長期に入る“夏型”は、

温かな時期には外でたっぷり太陽を浴びさせ、冬には室内で管理する。

(まるで冬眠しているかのように葉が落ち成長も止まります。)

また、秋から成長期に入る “冬型” は

夏型とは真逆に寒くなると成長が見られますので、

夏型と冬型があると1年中コーデックスを楽しむことができます。

 

 

ちなみに私のお気に入りは、

まるでトトロのような

ぽてっとしたお腹が可愛い “グラキリス”

 

▲パキポデュウム・グラキリス/ 成長期:夏/ マダガスカル

 

 

“いつもの空間に、植物の持つ力強い生命力を”

ボタニカルライフもいいものですよ。

 

 

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